百田尚樹の小説【カエルの楽園】を読み、安全保障について考察してみた!

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百田尚樹さんの小説【カエルの楽園】をご存知でしょうか?

 

ジャーナリストである櫻井よしこ氏の解説帯文では、本作品は以下のように謳われています。

日本人よ、目を覚ませ!全国民必読のベストセラー

 

『カエルの楽園』は誰でも気楽に読める寓話の形をとりながら、日本国の本質を鋭く抉り出した名著である。

 

これは読まなければということで、さっそく読んでみました。

 

難しいことをあまり考えずに無知のまま大人になってしまったぴよたま氏ですが、この小説のテーマの安全保障について、ネタバレなしパートと、ネタバレありパートに分けてあれこれと考えてみたいと思います。

 

とんちんかんかも知れませんが、お付き合いの程、よろしくお願いします。

 

なお、百田尚樹氏のはじめに読んで欲しいおススメ小説については、コチラをご覧ください!!

www.piyotama.site

ネタバレなしパート(作品紹介含む) 

まず、話の概要をざっくりと紹介します。

 

ナパージュ(NAPAJ)というカエルの国は穏やかで争いのない地上の楽園。
そこの国の平和は、『三戒』(カエルを信じる、争わない、争うための力を持たない)という法と、過去の祖先の罪を謝罪する『謝りソング』によるものだと信じられていました。

 

しかし、外の世界には、別のカエルを襲い、食べる獰猛なカエルも存在し、ナパージュにもその脅威が迫りつつあります。

 

外敵の脅威から国をどのように守るのか?闘うのか?三戒を守り、争いを避ける姿勢を貫き抜くのか?

 

とまぁ、まさに、そんな日本の安全保障に関する問題を寓話にしてカタチで描いた作品となります。

 

櫻井よしこ氏が語る通り、いまの日本の世界的な立ち位置とスタンスがとても分かりやすく描かれており、全く無知の僕にとっても非常に分かりやすく大変勉強になり、考えさせられました。

 

どこまで、事実を再現されているのかについては更に勉強をしなければ偏った考えになってしまうと思いますが、少なくとも以下の3点において、この小説は非常に優れた作品であると言えます。

  • 安全保障に無頓着な人も、考えるきっかけとなる
  • 文量も短く、分かりやすくエッセンスが凝縮されているのでをポイントを整理しやすく理解がしやすい
  •  事実と異なる点がいくらあったとしても、小説として単純に面白い

まだ、読んでない人は是非おすすめです!!

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ネタバレありパート(作品考察)

さて、ここからは作品の内容に触れて考察をしていきたいと思います。
多きにネタバレがありますので、ご注意ください。

デイブレイクとガルディアン

三戒の支持者であるご意見番のデイブレイクや、元老のガルディアンがウシガエル侵略後も生き延びている描写があります。

 

ウシガエルの言う事に従順な姿が描かれていますが、どのような理念で彼ら2匹がウシガエルの命令に従っているのか?

 

三戒の力を信じ続けているのか
つまり、ウシガエルいづれは話し合えば分かり合えると思い続けているのだろうか? 

 

ツチガエルが滅びて、ウシガエルに侵略されたことに対する彼ら2匹の三戒に対する心情を百田氏には描写して欲しかったです

 

このウシガエルにこき使われるみじめな姿として2匹のカエルを描写しているところに、読者の気持ち・考えを意図的に導きたいという作者の思いを僕は感じました。 

最後のシーンについて

ローラの最期のシーンを後書きの解説で櫻井よしこ氏はゾッとして戦慄が走ると述べていますが、僕はそうは感じませんでした。

 

死ぬまで、三戒によって精神的に支えられた彼女は死ぬ直前までも穏やかにみえました。
僕は、三戒は彼女の幸福にとって十分すぎる程、その役割を果たしたと思います。

 

彼女はウシガエルが襲ってくる前と、ウシガエルに支配された後でなんら精神的な迷いはなく生涯を穏やかに生きれたのですから。

 

戦慄が走るという表現は、三戒を否定する立場からみた景色に過ぎず、彼女のこころは三戒を信じる心で穏やかに満たされていたのだと思います。

 

但し、あくまでも無神論者である僕の感覚ですが、ローラは所詮、自分の頭や直感によるものではなく、デイブレイクやガルディアンなどに扇動されるように描写されていましたので、死ぬ直前までも信じ抜ける程強く厚い信仰を最後まで貫けるのかについては、大いに疑問が残りました。

三戒について考えてみる

三戒(9条)のように理想・理念が崇高で美しいものであればある程、それを否定する存在を排除する力が残虐なものとなるということが一番恐ろしいと感じました。

 

ウシガエル(中国)とツチガエル(日本)が争うという事と、三戒(9条)を信じるカエルと信じないカエルが争うという構図は”争う”という本質は何も変わりはないものだと感じました。

 

そもそも、三戒=信じる、争わない、争う力を持たないというルール(法)が無ければ、平和にならない。

 

だから、そのルール(法)を守れ!

 

といっている時点で、もはや人(カエル)を信じていなくないですか?
信じているのであれば、そんなルール(法)なんてはじめからいらないし。

 

なんだか、三戒(9条)の存在そのものが、三戒を否定していませんか?

 

約束を破ったカエルは処刑するけど、ウシガエルは無罪。
 ⇒これはオカシイですよね。

 

信じるならば、約束を破ったカエルのことも信じ抜くべきだし、三戒のルールを厳密に守り処刑するならば、他のカエルを食べまくっているウシガエルにも罰を与えるべきです。

 

三戒がないとカエルは争うという時点で、カエルを信じていないし、そもそも、三戒を信じるカエルと信じないカエルでしっかり争っているし、三戒を信じるカエルは、信じないカエルに対して、(罰を与えるという)力を持っている

 

やはり、三戒はキレイな理想論を掲げてはいますが、逆らうものを排他的に粛清するという暴力的な点は、ウシガエルのどう猛さとまるで変わらないと思いました。

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(当たり前だけど)ウシガエルの都合もある

物語ではウシガエルが悪のように扱われていますが、そんな単純な話ではないと思います。

 

この物語をそっくりそのままウシガエルを主役にして書き換えれば、楽園のような国でぬくぬくと守られたツチガエルの存在は、憎くて堪らないでしょうし、自分達が暮らしていく為にどうしても、ツチガエルたちの領土が必要なのかもしれません。

 

結局、正義と悪の戦いではなく、お互いが信じる正義と正義のぶつかり合いですもんね。

 

ウシガエルの都合(中国の都合について)も徹底的に勉強して相手の心情や境遇を知る努力が必要だと思いました。

最後に

如何でしたか?

 

自分なりにあれこれと考察をしてみました。
とんちんかんな所もあったかもしれませんがご容赦ください(^-^;

 

良く分からないことばかりですが、色々と考えるきっかけをくれたこの【カエルの楽園】という小説はとっても素晴らしいと思います。
本当に感動しました!!

 

世界や日本の歴史などもこれからもっと勉強していって、自分なりの答えを真剣に考えていきたいと思います。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

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