大企業でみた、組織の仕組みやルールという怪物

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僕がうつ病になった会社は歴史もあり、大規模な会社でもある典型的な日本企業でした。
【国内従業員数は1万人を超え、連結従業員数は10万人を超え、売り上げは1兆円を超える企業でした。】

そこには完全な秩序があり、組織内での仕組みやルールは絶対でした。
僕は中途で入社したのですが、新卒からそこにいる人はその会社の常識を世間の常識と疑わず、正に自分達が世界の中心という認識を持っていました。
僕は、そこまで会社のことを信じられる人たちが心底羨ましかったです。

 

社員は役職どころか番号で呼ばれ、まるで軍隊のようでした。
実に見事なまでの縦社会で、上の命令には絶対服従の見事に統制が取れた組織でした。

 

この記事では、まだうつ病になる前の仕事をしている時に、僕が学んだ歴史ある大企業という組織の放つ仕組みやルールの威力についてお伝えさせていただきます。

 

反面教師としてではありますが、組織の中での働き方のひとつとしてご参考にして頂けましたら嬉しいです。

 

愚痴を吐き出すのを控えて、可能な限り客観性を意識して参ります。
(無理かもしれませんが💦)

 

それでは、よろしくお願いします。

 

業務の効率化の為に既存の仕組みやルールを変えられるか?

組織が大きすぎると役割が細分化されていき、関わる人が増えていく分、何をやるにも時間が掛かります。
間違いを無くすために、ルール化が進み、それを遵守することで事故を防止するようになるわけですね。

 

しかし、如何なる仕組みやルールも完全ではなく、必ず無駄や問題点があるものです。

 

日々の業務の中で、それらのルールや仕組みに触れることの多い現場で働く社員がまずそれらの点に気づきます。

 

それら既存ルールの改善点を提案することで、よりよいルールへと改定を重ねて、業務の効率化を図っていく。
口を揃えて改善できることはどんどん提案するようにと組織は個人に対して要求します。

 

スムーズに進めば、ことは単純でなんの苦労もストレスも生まれませんね。

 

ですが、現実はまずそう簡単にはいきません。

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ルールや仕組みを変えるプロセスで生まれる力学

まず、無駄と思える仕組みやルールでも、それまでにそのルールで運用をしてきた人にとっては、それが絶対的なものです。

 

必ず思い入れというのがあります


この思いを否定して改革を推し進める為には、もの凄く大きな力・エネルギーが必要です。
これをまずは肝に銘じなければ上手くいきません。

 

そもそも、基本的に組織(人もですが)というのは、変化というのを極端に嫌います
基本的には、変化する時は、必要に迫られたとき、つまり大きな事故が起きた時、もしくは物理的に前に進めることが出来なくなって変わらざるを得ない時などに限定されます

 

木こりが木を切るたとえ話をしてみます。

  1. 木こりたちは、古いのこぎり(ルール)で木を切っています。
  2. 古いのこぎりは切れ味が悪く(良くないルール)、木を切る為にはムキムキな筋力(労力)が求めれます。
  3. 筋トレや、血のにじむ努力をした人のみが、切れ味の悪いのこぎりでも木を切ることができるようになりました。
  4. 木を切ることができる優れた腕力をもった木こりが高い報酬を得ることが出来る給与体系にしました(労力に対する対価)。
  5. 時が流れ、若い新入りの木こりが入ってきました。
    彼らは、筋肉がなく切れ味の悪いのこぎりでは木が全く切れませんでした。
  6. 筋肉むきむきな人たちは、新入りに筋トレをするように指導をしていきました。
  7. 筋トレをして、ムキムキになることのできた新入りの木こりは、報酬が上がり、むきむき老人にも気に入られて仲良く暮らしました。
  8. そんなある時、1人の非力な新入りは思いました。
    今の時代には、もっと良いのこぎりがあるのでは?
    ってか、チェーンソーとかもあるし。。そしたら、筋肉なんていらないのでは?みんながラクに木を切れるようになるし、そっちの方が良いのではないか?
    良い道具を探しに街に出かけたい。
    それを提案してみよう!!
  9. 実績のあるムキムキの上司や先輩たちはその新人に言います。
    何をワケわからんこといっとんじゃww
    いいから、はよ筋トレせいや。まだまだ切らなあかん木は大量にあるんやで。

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仕組みやルールを改善するのは途方もない闘い

もちろん、何の実績も挙げていない非力な新人の言う事などに耳を傾ける人なんていません。

 

仮に、街で手に入れたチェーンソーで軽々しく木を切るところを皆にみせたところで、誰も相手にしてくれないでしょう。

 

非力な新人は、まず先輩木こりの筋肉ムキムキ体質改善カリキュラムを受けて、その後、彼らのルール(さび付いたのこぎり)で木を切り落としまくる(実績を積む)ことが必要になります。そして、彼らの信用を勝ち取った後に、やっと切れ味の良いのこぎりや、チェーンソーの提案ができるようになるんですね。
組織に対して個人が影響を与えようとするにはとんでもなく途方もない労力と情熱が求められることになります。

 

まず、ムキムキ筋肉質でそれまでに高い報酬を受けていた人は面白く思わないでしょう。

 

そして、新人向けに体質改善カリキュラムを運営していた人事担当も、筋肉量で報酬を決めるという給与体系を構築した労務担当も、はっきりいってそこまでやる必要あんの?

 

チェーンソーに変えて、本当に効率が上がるの?
チェーンソーのメンテナンスとか、購買担当は誰がやるのさ?
もう、めんどくさいから今のまま(古いのこぎり)で良くない?

 

組織の仕組みやルールを変えることは、一個人では難しく道は険しいですね。 

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出来ること

それでは、新人の木こりに出来る事は何でしょうか?

 

色々な考えがありますが、僕の作戦としては以下のような感じです↓

 

まず、既存ルールに従い、筋肉ムキムキになり、古いのこぎりでも大量の木を切り落とせるようになることを(ほどほどに)目指す!
例え、将来チェーンソーを使う事になり無駄となっても。

 

そして、こっそりと新しいのこぎりやチェーンソーを使えるタイミングを窺い、スキをみて自分に近い若手の同僚にも使ってもらって意見を聞きながら、ノウハウを蓄積していく。

 

それで、行けそうだというところまでノウハウを蓄積したら、少しずつ身近なところから、自分のフォロワーを増やしていき、最終的には筋肉ムキムキの若い実力者を抱え込み、上層部に取り入ってもらう。

 

こんな感じでしょうかね。

 

まぁ、カッコいいことを言いましたが、現実的には、残念なことに、こんなことをやっている間に自分自身に筋肉がついてきてしまい、気づいた時には古いのこぎりで切れるようになってしまいます。


その頃には、切らなければいけないノルマもどんどん増えて、他に仕事にも増えて、もっと切りやすいチェーンソーの可能性を考え続ける暇もなくなり、手間と情熱を掛けられなくなってしまうというのが経験上の話ですね。

 

しかし、これは致し方ないことで、これが組織人としての限界なのだと割り切ることも大切なんでしょうかね~

 

それぞれの仕事スタイルがあると思いますが、目の前の与えられた条件、ルールに基づいて、一見無駄だと思えるようなことでもコツコツ取り組むという事は、やはり大切かと思います。

 

もの凄くレアなケースですが、会社の方針や要求をまるっきし無視して(筋トレもしないし、古いのこぎりを使わない)、ひたすらチェーンソーの動作研究をして、それを使ってみせてメリットを訴求することで、強引に改革を推進していった強者も時々いますね。

 

決められたことだけを淡々とやるだけなら、AIで十分ですし、バランスが大切ですね。


最終的には自分で責任をもってやりたいようにやればいいことだと思いますが、皆さまはどのようにお感じになりましたか?

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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