宗教お勉強 ~キリスト教の三大宗派~
皆さま、あけましておめでとうございます。
ブログページのリニューアル工事をしていた都合で、久々の投稿となります。
本年もどうぞ、よろしくお願いします!!
前回の記事に引き続き、キリスト教を取り上げていきますよ。
キリスト教は、フォロワー数20億人超の世界最大の共同体です!
そんなバカでかい組織が故に長い歴史のなかで多くの宗派に分かれていきました。
今回は、そんなキリスト教のうちの代表的なカトリック、プロテスタント、東方正教会の三大宗派がどのように生まれたのか分かりやす~くお伝えしていきたいと思います。それでは、三大宗派を歴史に沿って眺めてみましょう!
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キリスト教のはじまり
ユダヤ民族が定住したパレスチナ地帯(現イスラエル)からスタートしたキリスト教ですが、巨大な古代ローマ帝国に広がりをみせます。4世紀には皇帝によって公認され、国教となりました。ここから、キリスト教の拡大が始まっていくのです。
西方教会と東方教会へ分裂
ローマ帝国が東西に分裂されることによって、キリスト教も分裂することになります。決定的に分裂したのは11世紀頃。東西分裂の理由は、単純な教義内容の違いといったものだけでなく、利権争いなどの政治的な要因も絡んでいたようです。
西ローマ帝国では、バチカン市国(イタリアの首都ローマの中にある世界最小の国)を中心に西方教会が栄えます。この西方教会の中心の宗派がローマ・カトリックです。
そして、東ローマ帝国(ビサンツ帝国)では、コンスタンティノープル(現トルコのイスタンブール)を中心に東方教会が栄えました。こちらの宗派が東方正教会です。
その後、東ローマ帝国は15世紀頃にオスマン帝国に敗れ、拠点はコンスタンティノープルから、モスクワへ系譜が移ります(*)。
(*)現在のトルコは、99%以上がイスラム信者
第1次大戦の結果、ギリシャはトルコから独立し、ギリシャでは現在も正教が盛んです。他方でロシアは、革命によって宗教が禁止され、ソ連崩壊まで宗教は弾圧されました。このように、現在各国で東方正教会は独自の組織が組み込まれていきました。
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余談ですが、アメリカの大統領がカトリックだと大問題になるんだとか!?
というのも、カトリックはローマ教皇を頂点とするピラミッド型ヒエラルキー構造をもつ組織。よって、アメリカ大統領が信者ならば、当然ローマ教皇の方が立場が上ということになります。アメリカ人としては、バチカンにアメリカが乗っ取られたみたいな感覚になるのでしょうか。
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カトリックに抗議するプロテスタント登場
西方教会と東方教会に別れて世界に広がっていったキリスト教ですが、16世紀に最大の転換期を迎えます。よく知られた宗教改革です。この頃のローマ・カトリックはざっくり言うと、
というスタンスでした。そして、聖職者の腐敗が始まり、
という金儲けに走りました。これに異を唱えた人物がいます。マルティン・ルター(ドイツ)です。ローマ教皇の絶対権力に反発する人たちも、これに賛同します。こうしてルターの主張からプロテスタントという宗派が確立していきます。プロテスタントとは「抗議」を意味するラテン語です。
プロテスタントの広がりの背景
それまで、一般の人々にとって聖書は教会にたったの一冊しかなく、あったとしても外国語で誰もが気軽に読めるものではありませんでした。情報へのアクセスが不便だった為、教皇や聖職者を経由しなければ、とても聖書の内容を知ることが出来ませんでした。
ところが、この時代に印刷技術が発展し、聖書を一般庶民が自身で読むことができるようになっていきました。直接神の教えという情報を得られるようになっていった訳です。
教皇や聖職者といった一部の権力者に頼るのではなく、自分で考え、行動しよう。そんな動きが生まれました。カトリックへ抗議するプロテスタントの誕生は、現代社会の個人主義のスタートと捉えることが出来ると思います。
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<参考>:世界全体の各宗派の割合
この三大宗派でほぼすべてのキリスト教を網羅しています!
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最後に
今回は、キリスト教の三大宗派であるカトリック、東方正教会、プロテスタントが歴史を簡単に紐解いてみました。
宗教とは、人々の生活環境に基づいたものだという点を踏まえると、世界全体に拡大されていく中で様々な形に変貌を遂げていったのは必然なのかもしれません。
イエスさまが今のキリスト教の教派分布などをみたらなんて言うんでしょうね(笑)
歴史にもしはないと聞いたことがありますが、今のキリスト教の宗派の形態に関しても必然ではなく、その時々の条件が重なって、現在に至っているのではないでしょうか。
プロテスタントが現代に通ずる個人主義の原点と捉えてみると、今の社会システムの基盤のルーツがなんとなく感じられ、とっても興味深かいと思いました。
さて、今回でキリスト教のお勉強はいったん完了。次は、イスラム教について、ゆるーくお勉強していきたいと思います。
また、お会いしましょう~
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