読書の醍醐味とは「人間性」と「人間社会」を知ることである

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人間が学ぶべきものというものを突き詰めていくと、それは

 

「人間をどう見るか」

「その人間が構成する社会をどう見るか」

 

のただ2点であると故谷沢永一氏(文芸評論家、書誌学者、関西大学名誉教授)は語ります。

 

そして、いうまでもなく「勉強」の為の有効な手段として書物、読書があります。

 

本記事では、谷沢氏が語る読書論、および人間個人と人間社会は別次元の存在であるいう考え方について、ご紹介をいたします。

 

精神のスタミナ不足に陥っている現代のビジネスマンにとって非常に参考になる教えとなると感じました。

 

それでは、よろしくお願いします。

 

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「勉強」の2大テーマと手段としての「読書」

 

谷沢氏によれば、「勉強」及び「読書」とは煎じ詰めれば以下のように考えらえると述べています。

読書とは、「勉強」の為の手段である。では、勉強すべき究極のテーマとはなんでしょうかと言われると、それは一つは、自分自身がその一員であるところの人間と言うモノがどのような生理的、心理的な行動様式を持っている生きものなのか、つまり、「人間とはなんぞや」ということの探求がまず挙げられる。

 

そしてもう一つは、「人間が集団をなす人間社会というものの運行のメカニズム、力学とは何か」ということである。

 

「勉強」ということを煎じ詰めれば、結局はこの二つしかない。

 

この二つと直接には関わりのない実務的かつ、技術的な勉強と言うのも生存のために必要であることからそれは別モノと考えます。
がしかし、精神次元における勉強のテーマは確かにこの二つしかないと語っています。

 

そして、僕たちは、それこそ実にバレエティーに富んだ膨大の書物を読むことができますが、書物を読む量がいくら多くても、ただ単に読むだけではこの2大テーマの理解や答えに近づくことはできません。

 

そのためには、自分自身の精神と向き合う必要があるのではないかと谷沢氏は語っています。
あからさまに発露されていないだろうが、人間は自分の中に、善きにつけ悪しきにつけ、様々な情動をもっています。その情動を自分自身で一つ一つみつけていく。
そういう努力があって、その参考資料として書物がある、読書があるということになると言っています。

 

僕は、もの凄く共感ができる主張であると思います。
如何なる書物、小説、歴史書、文献を読もうが、自分の情動になんらひっ掛からないものを咀嚼して自分の栄養としたり生きる糧とすることなど、到底できず、自分自身の内なる情動に気づかないままにいくら読書をしたところで、ストレス発散といった清涼感すら得ることが出来ないと思いました。

 

人間性と人間社会の力学は別次元のもの

さらに、谷沢氏はこのように続けています。

仮に人間性というものをよくよく認識できるなら、その人間の大集団である社会的な人間行動様式が、理解できるかというと、そう単純ではない。そこがまた、この世の面白いところである。と

 例えば、貯蓄という行為は個々人の人間にとっては無駄遣いをしないで貯蓄に励む行為は美徳として称賛させるかもしれない。

 

一方で、全ての個人がこれを美徳と捉えて貯蓄をするば、人間社会全体でみればたちまち経済が周らなくなり不況を招いていしまいまう。つまり、個人レベルでは美徳とされう貯蓄という行為が、人間集団でみると悪徳になってしまうのです。

 

もうひとつ、有名な話として行列をよく見ようとして誰かひとりが爪先立ちをするなら効果はありますが、それをみて我も我もと全員が爪先立ちをするなら、その効果はゼロ。爪先立ちをした労力分だけが皆の負担となり、全員が無きをみるカタチとなる。
つまり、一人の努力が集団に集積されると途端にマイナスの結果をもたらすという場合もあるのです。

 

つまり、個人としての人間性の観察と人間社会における観察を同じ次元で考えるワケにはいかず、常に両次元を自由に行き来できるような精神的余裕が必要であるということらしいのです。

 

僕は、サラリーマンでうつ病となってしまいましたが、人間性と人間社会の両次元を単一的にみており、人間社会という別次元の視点でものを捉えるスキルがとても不足していたことが、体調をこじらせてしまった大きな要因の一つであると今になって思いました。

 

自分には、全くみえていなかった集団における力学、セオリーを今後は学んでいく必要があるように思います。
それには、自分をみつめることと、書物による勉強が有効であると谷沢氏から学ぶことができました。
まだまだ、勉強はつづきます🐢🐢🐢

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最後に

如何でしたか?

 

人間をどうみるか?

その人間で構成されている人間社会をどうみるか?

 

この2つをマスターすることが勉強の究極のゴールだと思いませんか?

 

いづれも、自分自身をみつめる内省力が必要になると思います。

 

因みに、今回は紙面がつきましたので紹介しませんでしたが、個人的には人間社会の教えとして、イチオシなのが孔子曰くで有名な「論語」です。
中でも以下の書籍は大変分かりやすく勉強になりました。

 

人間社会を生き抜くヒントを論語から学び、記事にしましたのでコチラも是非ご覧ください。

www.piyotama.site

 

それでは今回はこの辺で。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

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