【体験談】認知行動療法-うつ病患者による実践手引き(初級)
昨今、メンタルヘルスの重要性が増しており、特に自分を自分で守る力であるセルフマネジメントのスキルはとても重要になってきています。
そこで、皆さまは認知行動療法というものを聞いたことはありますか?
恐らく、あまりよくご存じない方も沢山いらっしゃると思います。
そんな方でも大丈夫!!
恐らく、認知行動療法については他のどの記事よりも分かりやすく、簡単に必要なエッセンスのみを凝縮した別記事がございます。
本記事と合わせて、是非ご覧になってください。
(今は、無料で公開しておりますが、有料版になるかも。是非、今のうちにお読み下さい😊)
この記事で届けたいコト:
ストレスに苦しんでおられる方に、認知行動療法を知ってもらい、実際に苦しみを自分自身で和らげる為のセルフケアのスキルとして活用できるスキルを体得して欲しい。
僕自身がうつ病患者として、医療機関や就労移行支援事業所(リワーク)等で認知行動療法を受けました。そして、最終的に自分自身で療法を活用してセルフケアが出来るようになることで、ストレスとの付き合い方が劇的に改善しました🐢🐢
今回の記事では、その経験を余すことなくご紹介しつつ、机上の空論ではなく、実際に読者の方がストレスに苦しむ状況を自分自身で和らげることができる状態にもっていけるようになる為に取り組むべき具体的な実践方法について、お伝えさせて頂きます。
ところで、認知行動療法は、うつ病などの精神疾患を患っている方にも効果が実証されている療法にはなりますが、なにも障害を抱えている方だけでなく、ストレスを抱えるかたであれば全ての方にとても有効なセルフケアのツールになると僕は思います。
とても信じられないと思われるかもしれませんが、藁にもすがりたいお考えの方は、是非ご覧になって下さいネ。
前置きが長くなりましたね(^-^;
それでは、よろしくお願い致します。
(注)この記事では、過去記事でご説明した内容はある程度ご理解頂いているという前提でお話をさせて頂きます。しつこいようですが、👇の記事を是非ともご覧ください。
そして、認知行動療法に加えて、解決志向アプローチに興味がある方は、コチラの記事も是非ご覧下さいね!
認知(自動思考)のリアルタイムでのキャッチはムズイ!
認知(自動思考)は一瞬で起こり、リアルタイムでキャッチすることは至難の業です。
通常、状況や出来事があって、それが感情(むかつくとかうれしいとか)を生み出していると捉えがちです。
しかし、この状況と沸き上がる感情の間に考え方・捉え方・解釈といった認知(自動思考)があり、そこで選択された考え方に基づいて、感情が沸き起こることは以前の記事でもお伝えしました。
まぁでも、自動思考と言われるくらいに、無意識的に、それこそ自動で沸き上がる考えなので、気がついた時には感情的になっており、そのころには、冷静に認知(自動思考)を眺める余裕などなくなってしまっているのがむしろ普通です。
ですが、大した感情を伴わない場面であっても、認知(自動思考)は絶え間なく湧き出ています。そして、湧き出ては消えてを繰り返しています。
まずは、その事実を知るところがストレスのよる悪循環から自分を解き放つ第一歩になります。
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ワーク1:自動思考を捕まえてみよう!!(レベル★☆☆)
さて、ではここからは簡単なワークに取り組んでいきましょう!
といっても、めちゃくちゃ簡単。
下にお見せする写真をみて頭に浮かんだことを紙に出来るだけ沢山書き出してみましょう。
①
②
③
いかがですか?
大喜利ではないので、面白いことを言わないでも大丈夫です。
因みに正解はありませんが、ご参考までに僕が①をみたら下記のような感じです。
- かわいいなー
- ねむくなってきたなー
- あったかそー
- 痒そうだな(猫アレルギーだから汗)
- もっといい写真なかったななー
- 選んだ写真のセンスはこれでよかったかなー
- このブログどれくらいの人がみてくれるかなー
- お腹苦しいナー(食後のため)
- あんまり考えは浮かばないなー
- 喉渇いたなー
- 音楽そろそろ別の曲にしよっと
- 昔よりは猫が可愛いって思うようになったなー
- もっともっとリラックスできるようになりたいなー
ご覧になっていただき、分かるかもしれませんが、写真にまつわることだけを考えているワケではありません。
この写真を選んだことに対する不安や心配の気持ちなど(5)-(7)や、何も思いつかないなどの考え(9)が浮かんだりしてきました。
是非、皆さまも本気でその瞬間にどんなことを考えていたのかをリアルタイムでキャッチする練習をしてみて下さいネ。
数が多い程良いとは思いますが、そこまでこだわらなくても構いません。
それよりも、自分が何を考えているのかに意識を傾けて、実は沢山のことを考えているんだということが実感できるように取り組んでみて下さい。
ちなみに、ちょっとだけカッコつけさせていただくのであれば、この色んな考えのことを「マインドワンダリング」と呼びます。
そして、今、ここにあるものに集中をしてその様々な考えを穏やかに沈める手法の一つに「マインドフルネス」があります。
Googleをはじめとして、多くの企業で業務の効率化を図る為に取り入れられてきている流行りものですので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。
まぁ、はっきりいって、こんな言葉自体のことなどはどうでも良いデス。
言葉として、知識として知っていても実践して役に立たなければ何の意味もないですし。
僕の興味は、読者の方へストレス対処法として認知行動療法を是非、使えるカタチとして習得して欲しいという点ですので😊
ワーク2:不快な感情が湧いた瞬間の自動思考を捕まえよう!(レベル★★☆)
これは、少し難易度があがりますが、少しだけ嫌なことがあったと感じた時に自分がどのような考え方をしているのかを捕まえる練習をしてみて下さい。
注意点を3点挙げておきます。
- 自分の価値観の根っこにある深い問題などを取り上げるのは避ける
プチストレスの状況を取り上げて下さい。
(例) 親にはやく風呂に入れと言われたとか、明日仕事で早く起きなければいけないなど。 - プチストレスを感じ、正に気分を害しているその瞬間に取り組む
これは超重要です。お風呂に入れと言われてその瞬間はイラっとしたけど、大分時間が経った後に振り返った考えと、イラっとした時の考えはまるで別物になります。イラっと感情的になっている時に自分がどう考えているのかをみつめることが内省力を高める訓練になります。 - 頭で考えるだけではなく、書き出す。(スマホなどにメモるのもOK)
このワークの目的の一つは自動思考をリアルタイムでキャッチすることですが、加えて、自分の思考のクセを把握するということも狙っています。
自分データを取り溜めていくという意味で、書き出しておくのはもの凄く有効です。そのうち、自分の反応パターンに傾向があることを冷静に振り返ることができるようになります。その時の為にも自分データを取り溜めておきましょう。
ご参考までに、過去の僕のプチストレス下での自動思考のメモを載せておきます。
●状況
リワークのグループワークにて、語気を強めに発言する人がいた。
●自動思考
・人の意見を聞く姿勢がないんだなぁ
・周りがペースを合わせていることにこの人は気がつかないんだろうか?
・自分の姿勢を全く曲げようとしない頭の固い人は苦手だなぁ。。
・波風たてるのも嫌だから、もう任せて放っておこうかな。
・こんな状況すら、上手く処理できないなんて、やっぱり自分は管理職なんてできないのかなぁ。
こんな考えとひたすら向き合うというのは、自分で認めたくない思いを受け止めるワケです。その為、精神的な負荷はかかります。体調に合わせて取り組んでください。そして、あくまでもプチストレス下の状況を取り上げて下さいネ。
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まとめ
不快な感情が湧き出た瞬間の自動思考がキャッチ出来るようになれば、感情というのが自分がその思考を選択した結果によるものだと実感できるでしょう。
ですが、これを真の意味で理解する為には、ご自身で自動思考をキャッチする訓練をする必要があります。
これは、正に自転車の乗り方やスポーツのフォームを習得するようなものです。
僕が書いているからそうだとか、僕の言うことが間違えているとかそういう次元の話では全くありません。
そういうものだと知識として知ることと、ご自身が体験することを通じて肌で実感をすることとは全く別のものです。
これ以上、この紙面で僕が力を尽くしても、この実感を持った体験をするかしないかは読者の方々に取り組む姿勢に掛かっています。
ここが最も大変なところだと思いますが、是非自分の気持ち(感情)と考え(思考)と向き合って下さいネ。
そこから、得られるものは図り知れません。
ここまでくれば、もはや認知行動療法の使い手マスター、免許皆伝は近いデス🐢🐢🐢
他の人や環境のせいで気分が悪いと言うのは、
「自分には、認知(自動思考)をキャッチする内省力がない」
と言っているのに等しいことに気がつくでしょう!!
そこまできたら、いよいよ思考を自ら意識的に選択するステップになります。
ですが、長くもなってきましたし、ココまでの訓練が恐らくもっとも大変で重た~いものですので、続きはまた次回にしたいと思います。
ご質問・コメント等がございましたら、どしどし連絡下さいネ👍
なお、就労移行支援事業所(リワーク)では、臨床心理士さんやカウンセラーさんの指導のもとに今回ご紹介させていただいたようなストレス対処法を身に付けることができるところも多くあります。
色々な種類の施設がありますが、見学だけでもOKですので、ご興味なるかたは是非以下のリンクでご自身にあったところ探されることをおススメします。
そのひとりの「働きたい」にこたえる。【LITALICOワークス】
お仕事復帰や自立を全力サポート | 就労移行支援のCocorport(旧社名:Melk)
障がいのある方への就労移行支援【パーソルチャレンジ・ミラトレ】
また、昨今は障害者向けの就職・転職支援サイトも非常に充実しています。
就職・転職のプロの支援を無料で受けられますし、ハローワークにはない求人案件もみつかると思いますよ。
心身状態に合わせて、既に就職活動のフェーズに入られている方は、是非コチラをご確認下さいね。
プロと一緒にする転職活動!障害者の就・転職ならアットジーピー【atGP】
なお、ご興味のあるかたは以下の書籍をご覧になってみて下さい。
とっても読みやすく、分かりやすくおすすめです。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
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