精神疾患者の人生物語「⑨就労移行支援事業所編」

f:id:bojisowaka:20200401214743j:plain

こんばんわ。

 

これまで幼少期からの自分を振り返り、深く自分をみつめなおしてきました。
そんなぴよたま氏の人生物語も今回で最終回となります。
これまで、ご覧くださった皆さま。本当にありがとうございました!!

 

これまでに僕が発信してきた経験や考え方などはあくまで僕個人のものであり、それが正しいわけでもありませんし、結局は、全て自己満足です。
幸せのカタチや正解は十人十色だと思っています。

 

ですが、願わくば読んでいただいた方が少しでも何かを感じたり、価値観などご自身の幸せのカタチをみつめるきっかけや何かしらのヒントになれば、とても嬉しいです。

 

それでは、最終回のお付き合いの程よろしくお願いいたします。

 

過去の記事はコチラ!

精神疾患者の人生物語「①幼少期編」 - 元うつ社員が挑む、キャリア形成改革

精神疾患者の人生物語「②思春期 前編」 - 元うつ社員が挑む、キャリア形成改革

精神疾患者の人生物語「③思春期 後編」 - 元うつ社員が挑む、キャリア形成改革

精神疾患者の人生物語「④青年期編」 - 元うつ社員が挑む、キャリア形成改革

精神疾患者の人生物語「⑤社会人編(1社目)」 - 元うつ社員が挑む、キャリア形成改革

精神疾患者の人生物語「⑥社会人編(2社目)」 - 元うつ社員が挑む、キャリア形成改革

精神疾患者の人生物語「⑦社会人編(3社目)」 - 元うつ社員が挑む、キャリア形成改革

精神疾患者の人生物語「⑧社会人編(4社目)」 - 元うつ社員が挑む、キャリア形成改革

スポンサーリンク

 

途絶えたサラリーマン生活

これまでの僕はコンプレックスの塊であり、仕事が出来なくなってしまうことだけはどうしても認めることができませんでした。
仕事が出来ない人間は生きている価値がないと思っていました。
僕にとっては働くということは、金銭的な問題というよりも、より深く、生きる上での根本的な問題だったのだと思います。

 

しかし、最後の転職先をわずか数ヵ月で退職することになってしまいました。
この現実を受けて、遂に自分と向き合い、今後の生き方について時間をかけて腰を据えて考えてみようと思うようになりました。
しかし、当然ながら、仕事でストレスを感じていた時とはまた違う不安が僕を襲い、不安でたまりませんでした。

 

なお、大変恵まれていることに、妻や両親は無職になる事に全く反対をしませんでした。
基本的に、僕の気持ちを最大限に尊重してくれましたし、むしろ、長期的にみれば絶対にそっちの方が僕にとっても、家族にとっても良いと暖かく見守ってくれました。

 

こうして、はじめて僕は社会人になってからはじめて職場を離れ「無職」となりました。
子供でもあり、夫でもあり、親でもありますが、社会的な地位がなくなりました。

 

僕は、何者でもなくなりました。

 

僕を僕たらしめるものは一体何なのか。
みつめる日々が始まったのです。

就労移行支援事業所へ

周りに勧められた訳でもなく、僕はたまたまネットで就労移行支援事業所のことを知りました。

 

就労移行支援事業所とは、主に精神障害発達障害を抱える人が就労に向けてメンタルや体調を整えたり、職場で円滑なコミュニケーションを取れるように訓練をするための場所です。

 

僕が訪ねた事業所は認知行動療法などの、様々な心理プログラムがある点が特徴で、あまり深くは考えてませんが何となく通所することに決めました。

スポンサーリンク

 

事業所での活動について

事業所でどのような活動をしているのか、ざっくりとご紹介します。

 

①朝礼(ラジオ体操、あいさつ言葉の発生練習、連絡事項アナウンス)
②午前中のプログラム
③昼食
④ストレッチ&自律訓練法
⑤フリープログラム
 各々がそれぞれの状況に応じ、自由に作業をする時間。
 (企業研究や、応募書類の作成、心理課題へ取り組み、読書 etc..)
⑥午後のプログラム
⑦フリープログラム(日報作成)
⑧掃除
⑨終礼

 

②と⑥のプログラムのファシリテーターは、事業所のスタッフが実施して下さりますが、それ以外の設営準備(プロジェクターの準備や、朝礼・終礼の日直当番や、掃除等の細かいこと全て)は施設利用者が協力し合って行います。

 

この事業所内は、就労に向けて「仮想職場」という設定になっています。
その為、スタッフだけでなく施設利用者もどうすれば利用者にとってこの事業所が良い環境となるのか、どうすれば自分以外の利用者の体調回復や就労に繋がるのか、貢献できることはないかを真剣に考えています。

 

勿論、病状が安定している人もいれば、まだまだ不安定な人もいらっしゃる為、他者へ配慮するという姿勢・気持ちをまずは、しっかりと学んでいきます。

 

このように最終的な就労を想定して活動しているところが、治療だけを目的とした病院のデイケアやカウンセリングなどとは大きく異なるところだと思います。

 

今回は、自分史の振り返りですので詳しくは突っ込みませんが、この事業所で受講が出来るプログラムには以下のようなものがあります。
いづれのプログラムも、信じられない程、価値があるものだと思います。

 

認知行動療法
自律訓練法
・プレゼンテーショントレーニン
・グループワーク
・アチーバス(カードゲーム https://www.achievus-japan.com/achievus/)
・自己管理記録表
・コミュニケーショントレーニン
・ビジネスマナー
・就労準備
・運動(ヨガ、フラダンス、卓球、太極拳)
脳トレ
 etc..

 

研修やコンサルみたいな形で同プログラムを民間で受講しようと思ったら、数十万~数百万円程度かかってしまうのではないかと思います。
これらのプログラムは障害者を対象としたものですが、どんな人にもとっても参考になるお話だと確信しています。
機会があれば、別記事にて僕の体験を紹介したいと思います。

スポンサーリンク

 

自分の中の変化について

現在、通所を開始から10ヵ月位経過しています。
通所開始当時から現在までの自分の中での変化を一言でいうならば、

 

自己理解が深まった(少しは)

 

という事だと思います。

 

体調がよい時や元気な時と、疲れていたり辛い時で僕にとっての「心の法則」は異なりますが、それぞれをまとめると👇ようになります。

f:id:bojisowaka:20200401215304j:plain

具体来なエピソード

通所開始当時はもの凄く傲慢

自分よりも遥かに若い人をみると、社会に出たこともないんだろうなぁとバカにしたり、年配のおばさんをみると、なんでこんな人たちとカードゲームしたり、ビジネスマナーの話なんて聞かなければいけないんだろうなど虚しくなったりしていました。

 

とにかく周りの利用者さんをみて、自分はこんなところにいるべき人間ではないんだと内心で思っていました。
そして、常に昔に仕事をしていた時に自分を苦しめた人たちが頭から離れず、今の自分を彼らがみたらもの凄くバカにするんだろうなと思うと、悔しくて堪らなかったです。

今、ここにある目の前の事に集中

そんな思いに悩み苦しみ、体調を崩して休んでしまう時もあったものの、次第に少しずつ安定して通所できるようになっていきました。
ゆっくりと、次第に自分が一体なぜこんなに苦しんでいるのだろうということを冷静にみつめることができるようになりました。

 

すると、ある時期にふと身体から別の思いが込み上げてきました。

 

「あ、もうやめよ。疲れたし。今、ここにある目の前の事に集中してそれがなんであろうが全力で楽しんじゃお♪」

 

そんな風に思い、周りをみたら次第に若い兄ちゃんやおばさんたちが僕に笑顔で話しかけてくれることや、取り組んでいるゲームやビジネスマナーも何だか楽しいと思えるようになっていきました。

人の良いところに目が行くように

すると、周りの人の良い部分、素敵な部分に意識がいくようになりました。
例えば、若い兄ちゃんは少し周りが見えなくなってるかなと思うほどに何度も何度もスタッフを捕まえて質問などをしているけれど、それだけ必死に自分い向き合っていて立派だな、偉いなと思えましたし、おばちゃんも、いつも朗らかで好きな曲(髭男dism pretender)とかを教えてくれてことをとても嬉しく思いました。

 

そして、一体僕は何様だったのだろうか。この人たちの抱えている事情も知らずに自分が偉いと勘違いして…
もっと謙虚になって、感謝の気持ちを持つことが大切だよなぁ。結局それが出来ると自分の心が穏やかになるし、楽しいこととかにも目が向くようになるよなぁ。
謙虚な人間になりたいなぁーと心の底から思うことが出来るようになりました。

 

それからは、バカにせずけん玉を一生懸命やったり、塗り絵を真剣にやったり、写経を無心でやったり、楽しそうとかメンタルに良いヨと言われるものに関しては難しいことを考えずにとにかく素直に取り組むようになりました。
すると、どれも結構楽しかったです。

 

なんだか、偉そうに綺麗ごとを言っているように感じるかもしれませんが、本当にこんな風に思えるようになったんです。
そして、とっても清々しい気持ちになれて自分の努力を自分で認めることが出来るようになり、自分の事を少し好きにもなれました。

スポンサーリンク

 

最後に

少しずつ自己理解が深まり、そろそろ就職活動に向けて動き出す時期に入っていきます。
今度こそ、とりあえず、カッコいいところ or 凄いと思われるなどの理由で職場を選ばないようにしたいです。

 

人に認めて貰うことや、社会的な地位や評価を目指すこともそれほど悪いことではないと思います。

 

一方、置かれた環境がどんなものであれ、そこでバカバカしくても楽しく過ごすことに集中して笑い飛ばすことが出来る。そして、周りの人の良い部分に目を向けることが出来る。精神的にそんな風に成長できれば、それ程強く頼もしいものはないと思います。

 

キーワードは謙虚と感謝

 

この先、上手くいかなかったり、面白くないことが起きるたびに、過去の悔しさや苦しみを思い出して、自分を必要以上に大きくみせたがったり、自分の力を誇示したくなってしまうと思います。
そんな自分の弱さも受け入れつつ、長期的に自分が大切にしていきたい軸は何なのか、どのような環境を自分が選択するのか。
考えていきたいと思います。

 

今回のシリーズはこれで終わりますが、皆さまに置かれましても今の環境に縛られず、ご自身の考え、大切にしたいものなどの価値観・自分の幸せのカタチを考えてみてはいかがでしょうか?

 

読者の方が、自分らしく生きることが出来る事を願っております。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

👇👇応援のクリックをポチっとおねがいします👇👇

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ
にほんブログ村

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ うつ病(鬱病)へ
にほんブログ村