【体験談】ストレスによる悪循環は認知行動療法で改善

ストレスが溜まって、いつもは聞き流せることも何故か引っかかってしまう。
モヤモヤやイライラのせいで悪循環に陥ってしまった経験はありませんか?

 

ストレス社会と呼ばれる現代の世の中においては、ストレス対処法は果てしなく重要となってきていると思います。

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特に、慢性的なストレスを抱えている状況は本当にやっかいです。ストレスが雪だるま式に増幅して悪循環を起こしてしまいます。

 

そんな時に、認知行動療法は非常に有効な対処法となります。

 

この記事では、認知行動療法により実際にストレス緩和が出来たぴよたまが分かりやすく、認知行動療法を実際に使ってストレスを緩和できるようになる為のポイントを解説します。

 

解決志向アプローチにご興味ある方は、コチラの記事もご覧ください。

www.piyotama.site

 

それでは、よろしくお願いします。

  

はじめに~認知行動療法への思い~

ぴよたま事、わたくしはうつ病を発症し数年前から入院も含めた心療内科での治療を進めてきました。また、障害者が社会復帰をする為の訓練を受ける就労移行支援施設(リワーク)への通所経験もあります。

 

入院中の病院でも就労支援施設でも、医師や臨床心理士の指導のもとに認知行動療法によるリハビリテーションが行われました。
ここからも、認知行動療法とは効果が実証されている有効な手段だと言うことができます。

 

因みに、心療内科での入院生活ってどんな感じなの?どんなことをして過ごすのか気になるよ~という方はコチラをご覧ください! 

 

認知行動療法は、僕の感想としてはとても効果があり、セルフ・コントロール力(自分でなんとかする力)を高めることが出来たことがとても役に立ちました。

それに認知行動療法とは、「療法」と呼ばれている位なので病状を和らげる為のものではありますが、うつ予備軍の方や、仮面うつの方など、具体的にうつ病などの精神疾患の病状の特定をされていない方でも、非常に効果が期待できるストレス対処法になると思います。

 

この記事では、心療内科やリワーク施設で僕が学んできて最も大切だと感じた内容のエッセンスだけを全て惜しみなく吐き出したいと思いますので、疾患を抱えておられる方だけではなく、通院に抵抗があるけれども日々悩みを抱えておられる皆さまもご参考になさってみて下さいね^^

認知とは? ~あなたならどう思う?~

さて、具体的な解説に入っていくワケですが、そもそも、認知って言葉はあまりなじみがないし、なんだか難しそうですよね??

 

この「認知」ってものは一体なんだんでしょうか?
少し考えてみたいと思います。

 

とある状況を考えてみて下さい。
あなたは、知人にLineをして既読になりましたが、しばらくたっても返事がきません。そんな時、どんな考えが浮かびますか??

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パターン1
 何か気に障ることを言ったんだ。どうしよう…

パターン2
 すぐに返さないなんて失礼だ!一言くらいかえせるでしょう!!

パターン3
 あれ?なんか手が離せない用事でもあるのかな?

 

浮かぶ考えは、何もこの3パターンだけではなく、人の数だけ無数に存在しますので全く別の考えが浮かんだかもしれませんね。
ですが、ここで言いたいことは、どの考えが「いい」か「悪い」か、という問題ではありません。

 

この”現実に起きているモノゴト”をどのように"考えた"か、"捉えた"か、"解釈した"かのことを「認知」といいます。

 

僕らは、「現実に起きているモノゴト」が嫌だなぁーとか不安だなぁーとかマジ最高!とか嬉しいなーとかのあらゆる感情のトリガーとなっていると思いがちですよね。

 

ですが、実際に感情を引き起こしているのは、「現実に起きているモノゴト」自体ではなく、それをどのように考えたのか、捉えたのか、解釈したのかという「認知」なのです!!

 

 

 


??
???
(´・ω`・)エッ?
どういうこと??

 

例えば、さっきのLine既読になったのに返信がないっていう例ですが、パターン1の考えが浮かんだ人は恐らくしょんぼりするでしょう。悲しかったり、不安になったりという感情が起こるかもしれません。

 

パターン2の人はイライラや怒りなどを、パターン3の人は気がかりになる、疑問を持つなどの感情を抱くことでしょう。

 

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つまり、「現実に起きたモノゴト ⇒ Line既読だが返信ない」は同じでも、認知(考え方や捉え方)によって、生まれる感情は全く異なるというカラクリがミソなのです。

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人は感情で動く生き物です

さて、先ほどからの例で、「Line既読だが返信ない」の状況でパターン1の相手が怒ってるんじゃないかと不安な人は、その後、誰かに相談をするという行動をとるかもしれません。

 

パターン2の返事がないことに腹を立てている人は、メールやTELで催促するかもしれませんし。

 

んでもって、パターン3の疑問に思っている人は、とりあえず様子をみるという行動をとるかもしれません。

 

このように、現実に起きたモノゴトをどのように「認知」するかをトリガーにして、
感情が引き起こされ、今度はその感情をトリガーに人は行動を起こしていきます。

 

更に、その時とった行動で得られる結果が、また新たな現実で起きたモノゴトとなり、それをどのように「認知」するかで「感情」が引き起こされ、…と循環していきます。

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認知行動療法とは?【超簡単に】

認知行動療法(Congnitive Behavior Therapy; CBTともいいます)とは、

 

1. 認知-感情-行動の悪循環を断ち切ること

2. 極端な考え方や受け取り方を、より現実的で柔軟性のあるものに変えること

 

を目的とした治療法です。

 

まぁ、なにやら難しいですが、もっと簡単にいってしまうと、

 

苦しくて辛いのを何とかしたいなら、認知(自分の考え方や受け取り方)を振り返って変えてしまおうぜよ!

 

ってことです。
辛い、困っているという状況を変えたいのであれば、現実を変えるのではなく、自分の考えを変えればよいということですね。

 

いやいや、サラッと軽々しく言いましたが、これは簡単にできるものではありませんよ。
体験談としてお伝えさせて頂くのであれば、変わることには、信じ難い痛みが伴いました。
そんな思いも記事に書いておりますので、ご興味があればコチラをご覧ください👇

www.piyotama.site

 

当時、僕は目の前にある辛い状況が自分を苦しめるし、現実さえ変わってくれれば病気だってよくなり、ラクになるとずっと思っていました。

 

こんな療法は所詮子供だましの綺麗ごとだ!
目の前のことを受け入れろだと!ふざねんじゃねーぞ!!
それが出来ないから苦しんでいるんじゃないか!
そもそも、人のこころなんて論理的に語られるものであってたまるか!
苦しむ人に向かって、適当なことを吹き込みやがって
( ゚Д゚)ゴルァ!!

 

恐らくこれって、僕だけが特別な訳ではなく、普通の反応だと思います。

 

ですが、焦らないでください
変わることの難しさについても理由があります。変わることが出来ないとしてもそれは、あなたがダメだというワケでも何でもないんです。
どうか、もう少しだけ付き合いくださいませ。

ポジティブ思考と何が違うの?

ここで、認知行動療法を正しく理解して使える対処法に落とし込む為に非常に大切な誤解しやすい(当時僕も誤解していた)注意点を挙げておきます。

 

それは、認知行動療法ポジティブ思考とは全く別のモノであるということです。

 

全てのネガティブな考えを捨て去り、いい気分になるような考え方をしましょうねという、究極のポジティブ思考に変えることが目的なワケではありません。

 

あくまでも、考え方を柔軟性のある現実的なものに変えることを目的とします。
全てを良しとすることは、全く現実的ではないだけではなくエネルギーを激しく消耗し結果として、全てをネガティブと捉える状態となんら変わらない状態なんです。
つまり、本来の自分の姿との乖離が大きく無理がある状態ってことです。

 

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認知行動療法は、自転車の運転みたいなモノ

さて、長くなってきましたね。無理をせずに少しリラックスしつつ、先を読んでいって下さいネ \^^/

 

僕は、セルフコントロール(自分で何とかする力)のツールとして認知行動療法を活用できるようになりましたが、その域に達するまでには、どうしても理論(仕組み)について、ある程度じっくりと理解をする必要がありました。


そして、理論を理解した後は、実際にスキルの体得を目指すステップが待っています。

 

僕の感覚では、認知行動療法で考えを修正出来るようになることは、スポーツや自転車の運転などと似ていました。

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自転車の乗り方と同様に、いくら理論を説明しても実際に身体(この場合は頭)を使ってみなければ上手く活用することが出来ません。

 

自転車の運転のようにバランスを崩したり転ぶ経験を積みながら、次第にコントロールできるようになるコツを自分の感覚としてつかむ必要があります。

 

大丈夫です。コツさえ掴んでしまえば、本当にストレス対処法としてえげつなく半端ない効力を発揮しますので!

 

ですが、いくらバカバカしいと思っても、実際に何度も実践しなければ実感は得られず、認知行動療法という仰々しい理論は所詮、机上のモノで終わってしまいます。

 

この記事や他の認知行動療法に関する参考書や文献を読んで、認知行動療法というものがどんなものかを言葉で説明できるようになったとしても、それだけならはっきり言って、なんの意味もありませんΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
そんなのは、学者さんにやって貰えばいいと思います。

 

僕は、この記事で認知行動療法に関するうんちくを語りたいワケではないんです。

 

僕のように死ぬほどつらい思いをしている読者の方がひとりでも認知行動療法を体得して、苦しみを自分自身で和らげる為のセルフケアのスキルを体得して欲しいんです。

 

僕は、悪循環のドツボに嵌るギリギリの手前で認知(考え)の柔軟さを取り戻し、気分や感情が最悪なものになるという絶望から自分の力で(!)復活できたという感動的な体験を何度もしてきました。

 

その体験にもとづき、出来る限りみなさまがイメージしやすいように自分の言葉で語りたいと思います。

認知行動療法の5要素

さて、ここで認知行動療法で取り上げる5要素を整理しておきます。

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①状況(ストレス状況)
  ・・・人に与える何らかの刺激のこと。ストレッサーとも言います。

②認知(自動思考)
  ・・・考え方、捉え方、解釈など。特に自分で意識せずとも、自然に頭に
     浮かぶもの。自動的に浮かぶので自動思考とも言います。

③気分・感情
  ・・・悲しい、嬉しいなど気持ちの文章ではなく、単語で言い切れるものです。
     (文章になるものは、認知に該当します。「また、やってしまった」とか、       「嫌われているに違いない」とかは、文章なので考えになります。)

④身体反応
  ・・・刺激を受けることによる生理反応のようなものですね。冷や汗や、動悸、
     赤面など、自分の意志とは関係なく体に起きる反応のことを指します。

⑤行動
  ・・・刺激を受けた後に取る行動のことです。

 

ネガティブな考えがふと浮かぶこと自体はいけないことではなく、誰にでも起こりえます。ただし、「悪循環」を起こしてしまっている場合は、改善が必要です。


同じことをぐるぐると何度も考え続けてしまうこと(思考の"反すう")(②)や、それによって気分・感情がどんどん悪化していったり(③)、身体の不調につながってしまったり(④)、適切で効果的な行動が取れなくなってしまったり(⑤)という悪循環が起きていたとすれば、それを問題として捉え、改善する必要があります。

 

この悪循環に気がつき、対処することが認知行動療法の肝となります。

 

悪循環=負の連鎖は一瞬で起こる

次に、具体的に日常のあるストレス(刺激)場面を想定しながら、認知行動療法の5要素を追いかけてみましょう。

 

状況として、【歩きスマホの人が思いっきりぶつかってきた。】とうケースを考えてみます。

 

「ドン!」

 


。。
。。。

いかがでしょうか?
あなただったらどう感じ、どのように行動しますか?

 

まぁ、色んな反応があると思いますけど、例えばイラッと腹を立てたします。そして、「チッ!」っと舌打ちをしたとします。


イラッとしたのは気分・感情であり、(・д・)チッと舌打ちをしたのは行動になります。

 

ここでの重要なポイントは、ドンとぶつけられてから、イラッていう気分もチッっていう行動も恐らく、瞬間的に起こるという点です。

 

そしてあたかも、ドン!とぶつけられたことが、あなた自身にイラッやチィを連れてきたと思うかもしれませんが、実はもの凄ーく僅かな時間(ほぼ瞬間的に)、認知が働いているんです。


例えば、どこみてんじぁ~とか、最近の若いもんわぁーとか、モラルがなってない奴は許さん等々です…

 

これらの考え、捉え方はほとんど無意識に、それこそ自動的に頭に浮かぶものなので、自覚することすらできないことが多いのが普通です。

 

しかし、まずはこの認知(自動思考)を自分で捕まえることが非常に重要になります。

 

何故なら、認知行動療法とは、認知を見直し、柔軟性の高い現実的なものに変えるものだからです。変えるためには、変える対象となる自分の考え方を正確に理解することが最初のステップになるんです。

 

とりあえず、ここでは認知(自動思考)というものは一瞬で頭に、それこそ自動で浮かぶもので、リアルタイムでキャッチするのは難しいものなのだと理解して下さいネ。

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人には経験から学習した思考パターンがある

ほとんど無意識に頭に浮かんでくる認知(自動思考)ですが、瞬間的に浮かぶ考えは何も一つだけではありません。

 

そして、人は過去に経験したことと現実の状況(刺激)を照らし合わせて、その人にとって居心地のよい思考パターンを瞬時に選択しているんです。

 

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この思考パターンは、その人における信念であり、マイルールのようなものです。

  • 授業で間違えた答えを発表したら笑われた ⇒ 人前で発表するのが怖い
  • 外で遊んでいたら、うるさいと叱られた ⇒ 人は怖い、自分は弱い
  • 黙っていてもご飯が出てくるし家事もしてくれる ⇒ ○○してもらって当然

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悪循環を断ち切るために

そもそもですが「こういうときはこう考えるのが正解」というものなんてありません。

 

そして、認知とは別名で自動思考と言われる通り、自動的に浮かんでしまう考えのことですので、ストレスが大きく苦しいと感じる時には、現実的で適切な考え方をしていないことの方が多いんです。

 

だからこそ、その自分を苦しめている考え方を一歩引いたところから冷静に眺めることが重要です。

 

まずは、自分自身の内面を眺めて、自動思考を捕まえることを目指してみて下さい。

 

しっかりと自分の思考パターンをみて理解するだけで、問題の半分以上は解決します。

 

コツとしては、まずどんな些細なことでも構いませんので、何か小さなネガティブ感情が湧いた瞬間に、自分がどのような考え方をしているかじっくりみつめてみて下さい。

 

ネガティブ感情があれば、思考は必ずあります!

そこまでいけたなら、あとは変えるだけです。
信念を変えることは難しいことではありますが、自分自身をじっくりとみつめて理解ができたならば、必ず変わることはできます。

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過去に人の意識レベル語った記事がありますので、是非こちらもどうぞ👇

www.piyotama.site

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最後に

ここまで、ご覧いただきありがとうございました。

 

自分の考えをみつめたり、変えることはもの凄くエネルギーを使います。
体調や気分が本当に悪いという時は無理をせずに、むしろ、少し体調に余裕がある時にこそ認知(自動思考)を捕まえる挑戦をしてみてくださいネ。

 

また、個人的には認知行動療法は原因を考えたり理屈で考えるのが好きな方には向いていると思います。
一方で、感覚的なものをより大切にしているという方には、マインドフルネスや自立訓練法などが向いているかもしれませんね。

 

中々生きにくいストレス社会ですが、自分を自分で守ることが出来たらとても心強いですよ。

 

なお、就労移行支援事業所(リワーク)では、臨床心理士さんやカウンセラーさんの指導のもとに今回ご紹介させていただいたようなストレス対処法を身に付けることができるところも多くあります。

 

色々な種類の施設がありますが、見学だけでもOKですので、ご興味なるかたは是非以下のリンクでご自身にあったところ探されることをおススメします。

 

そのひとりの「働きたい」にこたえる。【LITALICOワークス】

お仕事復帰や自立を全力サポート | 就労移行支援のCocorport(旧社名:Melk)

障がいのある方への就労移行支援【パーソルチャレンジ・ミラトレ】

 

また、昨今は障害者向けの就職・転職支援サイトも非常に充実しています。
就職・転職のプロの支援を無料で受けられますし、ハローワークにはない求人案件もみつかると思いますよ。


心身状態に合わせて、既に就職活動のフェーズに入られている方は、是非コチラをご確認下さいね。

 

障害者の就職・転職なら【dodaチャレンジ】

プロと一緒にする転職活動!障害者の就・転職ならアットジーピー【atGP】

 
皆さまが穏やかで自分らしく過ごせますように。 

 

最後まで、ご覧いただきありがとうございました。

 

追記:2020/05/13

実践編の記事を書きました。
認知行動療法を習得するための実践スキルの習得に興味がある方は、コチラの記事を是非ご覧になって下さいネ🐢

www.piyotama.site

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